遺産相続の対象者(相続人)の確認
遺産相続の対象者(相続人)の確認方法を解説します。
なお、この投稿は遺書がない場合を想定しています。
遺産相続10のポイントはこちら
遺産相続の対象者(相続人)の確認
法定相続人を確認するためには、まず故人の配偶者や子など関係者の身分を正確に把握する必要があります。
次に、相関図を作成し、法の規定をあてはめながら法定相続人を確定させていきます。
思いもかけない人が戸籍に記載されていることがありますので、早い段階で調査してください。
遺産相続の対象者の中に、連絡が取れない人、亡くなった人などがいると複雑になってきます。
なお、法定相続人については、関連投稿「相続の対象者、割合は? 法定相続人と相続分」を是非ご覧ください。
故人の戸籍謄本等の取得
まず、故人が出生したときから亡くなるまでの戸籍謄本と住民票の除票を取得します。
これは、故人の本籍地の市町村役場に請求することで入手できます。
ちなみに、戸籍謄本は、戸籍に記載される全員の身分事項を証明したものです。
戸籍抄本は、戸籍に記載されている事項の一部を証明したものです。
間違えないようにしてください。
この請求は役場の窓口に行くことができなくても郵送で行うことができます。
郵送で請求する場合には、請求書のほかに
・「なんのためにこの書類が必要か(相続のため)」
・「請求者と故人との関係(相続人であることがわかる書類)」
・「請求者の連絡先(確認のため担当の方から電話がかかってくることがあります)」
などの状況がわかるメモや書類を同封しておくと、スムーズに発行してもらえるでしょう。
そのほかに、
・請求者の本人確認の書類(免許証やマイナンバーカードのコピー)
・必要額の定額小為替(郵便局で購入できます)
・切手を貼った返信用封筒(宛名に請求者の名前と住所を書きます)
を用意します。
なお、普通郵便は思いのほか日数を要する場合があります。このため、速達で出す方がいいでしょう。
しかし、亡くなるまでの間に転籍を繰り返していると、出生時の戸籍にたどり着くまでにいくつもの役場に請求をしなければなりません。
思った以上に時間がかかる可能性があります
また、改正前の戸籍であった場合には役場の職員さんの手書き文字で記載されており、それを読み解くのはなかなか大変です。
遺産相続の対象者(相続人)の戸籍謄本等の取得
相続人が誰なのかが確認できたら、その相続人全員分の戸籍謄本を集めます。
なお、こちらも郵送で請求できます。